FP2級ってどんな資格?独学4ヶ月で合格するための試験勉強方法とおすすめ参考書

FP資格とはファイナンシャルプランナーという国家資格で、お金に関するプロが持つ資格です。FP3級は誰でも受験することができますが、FP2級は一定の受験資格が必要となります。

就職や転職に有利とされているFP2級の資格は、受験資格さえ持っていれば独学でも試験に合格することができ、最近では保険や税金の知識が深まるため主婦層にも人気の資格となっています。

「FPの試験は2級は難しいから3級から……」

「通信教育とか利用しないとFP2級は難しそう……」

そんなことはありません。受験資格があり勉強方法さえ間違わなければ、一発合格を狙うこともできる国家試験です。

この記事はこんな人におすすめ
  • FP2級の資格について知りたい
  • どんなことにFP2級の資格が役立つのか知りたい
  • FP2級を独学で勉強する方法を知りたい

FP2級の試験に挑戦することで、生命保険や自動車保険、健康保険や税金など日常生活において役立つ知識を身につけることができます。

この記事ではFP2級の資格を解説するだけでなく、実際に独学で合格した経験をもとに勉強方法も紹介しています。これからFP2級の試験に挑戦しようとしている人は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

FP2級ってどんな資格?

FP2級の資格とは?

FP(ファイナンシャルプランナー)とは、保険や税金などお金にかかわる様々な知識を持つ専門家のことをいい、正式にはファイナンシャル・プランニング技能士という国家資格を有している人となります。

FPの資格を取得しようとするならFP2級取得がおすすめですが、簡単と言える勉強内容ではありません。しっかり受験勉強を進めていく前にFP資格の内容についてきちんと理解しておくことが必要です。

就職や転職、副業やプライベートに役立つFP資格

就職や転職で有利になるだけでなく、副業やプライベートにも活かせるFP資格の難易度は、国家資格のなかでは取得しやすいものとなっており、独学で十分勉強をすれば合格を狙うことができます。

FP2級資格を活かせる場面とは?
  • 保険会社や不動産会社、証券会社などへの就職や転職に有利
  • 節約や貯蓄、投資などインフルエンサーとして活躍できる
  • WEBライターなどの副業で専門案件を受注できる
  • 節税や節約の知識を得られ、プライベートの中でも役立つ

保険会社や不動産会社、証券会社などの金融業界ではFP資格は持っていて当たり前だと思われがちです。

しかし実際はFP資格は3級保持者が圧倒的に多くなっており、FP2級を持っていることを履歴書に書けば就職や転職に有利となります。

HIRO

だからこそ、FPを受験するなら2級がおすすめなのです。

FP2級とFP3級の試験内容の違いとは?

この記事をご覧になっている方のなかには、FP2級の受験資格を得るためにFP3級を取得したという方もいらっしゃると思います。

初めてFP試験に挑戦する人なら目にしたFP試験内容に戸惑いを感じた人もいるかもしれませんね。初めてのFP試験で少し難しそうだと感じたら、まずは3級から挑戦してみるという方法もあります。

HIRO

気になるのは3級と2級の内容の違いですよね。

FP3級と2級の学科では分野が変わったり増えたりするのではなく、3級の試験内容を掘り下げて更に知識を得る試験がFP2級となっていて、回答方式の違いにより難易度が上がっています。

学科回答方式
3級〇×または三答択一式
2級四答択一式
問題数はどちらも60問

実技試験においては、3級では3つの分野から選択できる試験ですが、2級では更に実務的な試験内容となり5つの分野から選択して受験することになります。

実技いずれかを選択して受験
3級個人資産相談業務
保険顧客資産相談業務
試算設計提案業務
2級個人資産相談業務
生保顧客資産相談業務
損保顧客資産相談業務
中小事業主資産相談業務
資産設計提案業務

FP3級に合格してから2級を受験するのであれば、3級の受験勉強で学んだ内容を覚えているうちに2級の受験勉強をすれば、スムーズに勉強が進みますよ。

FP2級の受験資格や試験内容は?

保険や税金の知識を得られて節約や節税の役に立つFP2級の試験には、主婦層にも人気がありますが受験するための資格が必要となります。

受験資格がない人はFP3級から勉強を開始しなければなりませんが、ここではFP2級の受験資格や試験内容について解説します。

FP2級を受験できる資格は3つ

FP2級を受験するためには、次の3つのうちいずれかの要件を満たしていなければなりません。

FP2級における3つの受験資格
  • FP3級技能検定の合格者
  • 日本FP協会が認定するAFP認定研修を修了した者
  • FP業務に関し2年以上の実務経験を有する者

AFP認定講習は基本課程のコースを受講すればFP2級の受験資格が得られますが、提案書課題など実践レベルでのスキル習得が中心の講習となっています。

2級の勉強と併用することで更なる試験対策になるAFP研修ですが、認定教育機関で受講することになるので通信教育や通学教育など受講機関は1ヶ月〜1年となります。

FP2級の試験内容と申し込み方法とは?

FP2級の試験は「NPO法人 日本FP協会(FP協会)」または「一般社団法人 金融財政事情研究会(金財)」のどちらかの試験機関で受験の申し込みを行います。

申し込み先はどの実技試験を受験するかによって決めることになりますが受験料に違いはなく、実技試験の内容が違うため合格率は申し込み先によって違いがあります。

FP2級の試験は、どの実技試験に向けて勉強するのかを決めてから申し込むようにしておいてくださいね。

FP2級試験はどちらの機関を選んでも同じ学科試験

学科試験はどちらで受験しても同じ内容です。実技試験の申込先と同様の試験機関に申し込むことになります。

FP2級の学科試験の出題範囲

マークシート形式の四答択一式の60問で、試験時間は120分です。

  • ライフプランニングと資金計画
  • リスク管理
  • 金融資産運用
  • タックスプランニング
  • 不動産
  • 相続・事業継承

実技試験は申し込み機関によって違いがある

実技試験は受験したい内容によって申し込み先が変わるので、間違えないように気をつけてくださいね。

受験科目受験申込先
資産設計提案業務FP協会
個人資産相談業務金財
中小事業主相談業務金財
 生保顧客資産相談業務金財
損保顧客資産相談業務金財
いずれの実技試験も90分

FP2級の試験は学科と実技の両方に合格しなければならない

目指すは学科・実技試験ともに一発合格ですが、両方に合格しなければFP2級合格とはなりません。どちらかが合格した場合は「一部合格者」となり、不合格となった試験を再受験することが可能です。

これは試験免除制度と呼ばれており、期限は一部合格者となった試験が実施された日の翌々年度末までとなっています。試験免除制度は自己申告が必要なので、再試験を受ける出願のときは忘れずに申告するようにしてくださいね。

HIRO

試験免除制度で受験する場合、前回と違う実技試験の内容を選択することもできます。

FP2級の受験料と合格率は?

2022年9月からFP2級の受験料が値上がりし、とうとう1万円を突破してしまいました。

FP2級の受験料
  • 学科と実技:11,700円
  • 学科のみ:5,700円
  • 実技のみ:6,000円

せっかく高い受験料を支払うのですから、十分な試験勉強の期間を設けて試験の申し込みをするようにしてくださいね。

さて、気になるFP2級の合格率ですがFP協会と金財では合格率に差があり、直近で実施された2022年9月の合格率は以下の通りです。

受験機関試験内容合格率
FP協会学科42.16%
実技(資産設計提案業務)56.55%
金財学科15.75%
実技(個人資産相談業務)41.54%
実技(中小事業主相談業務)39.80%
実技(生保顧客資産相談業務)32.54%
実技(損保顧客資産相談業務)72.92%
2022年9月実施のFP2級技能検定の合格率
気になる合格率

それぞれの試験実施機関から引用しています。

合格率は目安程度に留めておき、勉強しやすい実技試験を選択して受験するようにしてくださいね。

HIRO

自分の得意分野でFP2級の試験に挑みましょう!

最新!FP2級の2023年はこの日程で試験が行われる

FP協会も金財も試験日程は同じですが、実技試験においては金財の実技内容によって実施されていない月があるので、申し込みの際には必ず確認しておくようにしてください。

試験日程申し込み期間合格発表
2023年1月22日(日)締切済3月2日(木)
2023年5月28日(日)3月17日(金)~4月7日(金)7月4日(火)
2023年9月10日(日)7月5日(水)~7月25日(火)10月20日(金)
2024年
1月28日(日)11月14日(火)~12月5日(火)3月8日(金)

FP2級の試験申し込み期間は3週間しかありません。試験日程に合わせて勉強を始められるよう忘れずに申し込みを行うようにしてくださいね。

ただし金財の実技試験である「中小事業主相談業務」と「損保顧客相談業務」は受験できない日程があるので注意が必要です。

試験日程には注意しよう!
  • 中小事業主相談業務は1月と9月のみ実施
  • 損保顧客相談業務は9月のみ実施
HIRO

選択する実技試験による申し込み間違いに注意してくださいね。

FP2級合格に向けた勉強方法とは?

FP2級の試験は国家資格ですが、1年間に最大3回受験することができるので、もしも合格できなかった場合は、諦めずにできるだけ早く再受験することが大切です。

実際にFP2級に合格し、FP2級ファイナンシャル・プランニング技能士となった私の経験をもとに、絶対に実施してもらいたい受験勉強の方法を解説します。

勉強時間の配分と予定

受験に向けて勉強する期間は、1日の勉強時間が十分とれる人なら3ヶ月程度で可能ですが、家事や仕事をしながらの勉強となると4ヶ月は勉強期間を設けておいてください。

受験勉強の時間は約200時間と考えておき、3段階に分けた時間配分で勉強を進めることがおすすめの勉強方法です。

FP2級の勉強方法におけるポイント
  1. 知識のインプットで30~40時間
  2. 問題集のインプットとアウトプットで80~100時間
  3. 過去問で30~50時間

FP2級の勉強はインプットとアウトプットの繰り返しが、1番効率よく勉強できる方法です。

インプットとアウトプットの勉強が十分確保できる勉強期間を設けたうえで、試験の申し込みをするようにしてください。

FP2級の勉強はアウトプット方式で進めていく

アウトプット式の勉強法とは、身につけた知識や技術を使って実際に問題を解いていくことを言います。

仕事やプライベートで活かすことができるFP2級の資格は、ライフプランニングを行う上で法律や制度の改正が大きく影響します。

HIRO

資格は永久的ですが、勉強は一生です。

FP2級の資格を取得するということは、次々と改正される法律や制度に敏感にならなくてはなりません。

試験勉強をするときから「調べる」ということを基本として、どんどん知識を取り込み(インプット)その知識をもとに問題集を解いていく(アウトプット)状況を作るように心掛けておいてください。

FP2級の問題集では正文法を活用しよう

今まで経験してきた試験勉強では、どのような答え合わせをされてきましたか?

FP2級の試験勉強では、正文法を活用すれば多くの知識をインプットすることができます。

HIRO

ただ単に〇×をつける答え合わせではダメなのです!

正文法の活用とは?
  • 四答択のなかで誤りの箇所を全て正しい文言を書き込む
  • 問題に書き込んだ文言が正しいかを確認する

FP2級の問題集の答えページには、四答択一式の〇×回答だけでなく文章のどこに誤りがあるのかが記載されています。

答え合わせこそがアウトプットからインプットの勉強法となり、FP2級の試験勉強では重要なポイントとなります。

FP2級の試験勉強におすすめの参考書は?

独学でも十分に合格できるFP2級の資格ですので、試験勉強に使う参考書はご自身が使いやすいものが良いでしょう。

しかし、FP2級の勉強では過去問の問題集を購入することはおすすめできません。なぜだかわかりますか?

ここではFP2級の勉強に役立つ参考書や問題集などを紹介します。

独学で使いたいおすすめの参考書は?

FP2級の試験勉強は、主に参考書と問題集を自分で購入して勉強しなければなりません。

本屋さんであれば本の内容を確認した上で購入するかを決めることができますが、通販の場合は内容を確認することができませんよね。そこでおすすめな参考書と問題集がこちらです。

インプットとアウトプットを繰り返しながら勉強を進めることができる参考書が「みんなが欲しかった!FPの教科書」です。

スマホでの学習にも対応しているので、外出中の空き時間にサクサクと勉強を進めることができ短期の勉強に向いています。

法律や制度の改正点も、その都度わかりやすく解説されているので理解を深めながらインプットが可能です。

学科、実技ともに丸暗記では合格を目指せないFP2級の試験勉強に適しているので、インプット勉強にはこの1冊で十分な知識が身に付きます。

カラー図解でわかりやすいのでモチベーションも継続でき、自分で調べた内容も書き足しながら自分だけのFP2級試験対策の参考書を目指してください。

問題集のおすすめも、やはり参考書と同じ「みんなが欲しかった!」シリーズです。

実際の試験問題から厳選された問題が、勉強しやすい順に並べられているので、覚えた知識をアウトプットをしながら進めることができます。

解答には、わかりやすい解説がついているので、抵抗なくアウトプットからインプットが可能です。

解説にも赤シートを使って重要ポイントを押さえながら勉強ができ、2022年1月に実施された実技試験の問題を使って、実際さながらの試験対策が可能となっています。

対応している実技試験問題
  • 個人資産相談業務
  • 生保顧客資産相談業務
  • 資産設計提案業務

問題を解きながら横に解答を置き、アウトプットとインプットの相互勉強ができる問題集となっています。

「みんなが欲しかった!」シリーズの参考書と問題集は、5月から9月の間に新しく発行されています。

2023年9月以降に受験を予定している人は、5月に行われるFP2級の試験日以降に発行される参考書と問題集を購入するようにしてくださいね。

過去問を解くなら過去問道場を利用

過去問道場より引用

FP2級の試験勉強には、過去問だけの問題集は必要ありません

なぜならFPが必要とする知識は常に新しいものでなくてはならず、法律や制度はどんどん変わっています

HIRO

試験勉強中に新旧の情報が混在すると間違いのもとです。

だからと言って、FP2級の試験勉強に過去問題は取り入れなくて良いというわけではありません。出題傾向を知り問題を解くイメージは身につけなければ独学で簡単に合格することはできません。

FP2級の試験なら、無料で利用できるクイズアプリ「過去門道場」を試してみてください。

過去問から指定して勉強もできる

過去問道場なら今の実力を試すことができ、出題も自分で選ぶことができます。

  • 試験回の指定
  • 分野指定
  • PDFによる模擬試験

改正により古くなった法律や制度を交えた出題にも挑戦することができますが、現時点での重要ポイントを覚えることを優先させ、余裕があれば試してみて欲しい過去問です。

まとめ

FP2級は独学でも合格を狙うことができる国家資格で、合格すればファイナンシャル・プランニング技能士になることができます。

お金にまつわる知識が深まり就職や転職、副業だけでなく生活にかかわる節約や節税にも役立てることができるので、一度は勉強しておいて損はありません。

突然FP2級からの受験が難しければ、FP3級から学んでいくという方法もありますが、これからFPの知識を役立てることをしたいと思っているなら、ぜひ2級に挑戦してみてくださいね。

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